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2024
  • Apr.04
  • PERSON

ブランドの可視化で
毎日見るサインがシンボルに

なぜいまブランディングなのか?
SNSでの発信がきっかけ

 

ナイトウ
加藤さんとのつながりは、Facebookがきっかけでしたね。
加藤さん
新庄でおもしろいことをしている人がいるな、というのがナイトウさんの第一印象。新庄市図書館のイベントの告知だったと思います。それからナイトウさんの発信を見ているうちに、ブランディングの重要性に共感するようになりました。
ナイトウ
ありがとうございます。どういった部分に興味を持っていただけたんですか?
加藤さん
僕はもともとマーケティング志向が強いタイプ。「なぜいまブランディングなのか?」と自分なりに考えたときに、ブランディングを意識することもひとつのマーケティングであり、お客様への見せ方だけでなく社員教育など、さまざまな面を含むブランディングがすべてのソリューションにつながっていくと感じたんです。そういった部分でナイトウさんの発信が腑に落ちるようになって、一緒に仕事してみたいなと。ちょうど次に「ピース天童」の企画があったので、お声がけしました。
ナイトウ
ピース天童の事業所のサインと、採用チラシに関わらせていただきましたね。思い出深いです。
加藤さん
あとはナイトウさんの人柄や雰囲気、スタッフの皆さんも若くて素敵で。グラッシーデザインさん自身が言行一致でしっかりブランディングを体現しているのは、もうオフィスを見ればわかりますよね。だからこそ、お客様にもブランディングを提案できるんだと思います。
ナイトウ
そういう部分を見ていただけてうれしいですね!


 

 

「ピース」の存在を
多くの人に知ってもらうために

 

ナイトウ
今回、サイン(看板)という見せ方にこだわった大きな理由はなんですか?
加藤さん
新しい立地で新しい事業を始めるとなると、どうしても最初は認知度が低いんですよね。これまでは「必要な人に必要な情報だけ届けばいい」「看板はいらない」というマーケティング志向でやってきましたが、利用する人、働く人、地域の皆さんにも、もっと広く「ピース」という存在を知ってほしいと思うようになりました。
各地で「ピース」という名前で展開してきた実績があるので、『同じ「ピース」の新店舗なんだな』とわかりやすく見せるためには、事業名を大きくサインで見せるのがいいと。
ナイトウ
視覚から入るイメージは、人間の意思決定に大きく影響するんです。ブランディングって抽象的で無形なものですが、サインだったり、カラーだったり、目に見えるかたちで会社のイメージとして継続的に浸透させていくことで、いい方向でかたちになっていくと思っています。
加藤さん
毎日サインを目にすることで、それがシンボルになっていくと思うんですよね。
ナイトウ
天童の施設で初めてサインを作ったことで、社内スタッフの皆さんからの反響はありましたか?
加藤さん
「えー!ずるい!」というのが最初の反応でしたね。これまで他の場所では看板を作ったことがなかったので。
「天童の施設はかっこいい」「あんなふうにキレイなサインがあってずるい」と(笑)
ナイトウ
それはうれしいですね(笑)


 
 

加藤さん
マーケティング的な視点のほかに、サインも含めてこれまで店舗の見せ方にあまりこだわっていなかった理由はもうひとつあって、「障がい者の支援施設」という事業イメージのむずかしさです。通所施設は障がい者の職業訓練のサービス業でもあるし、同時に野球ボールの製造販売業でもあるし、どちらもメインなんですよ。その見せ方の方向性に迷いがあったので、これまで手をつけていませんでした。
ナイトウ
実際にサインを掲げてみて、どうですか?
加藤さん
天童の施設はまだ新しいですけど、地域での認知度はとても高いと感じます。障がい者福祉関係の皆さんだけでなく、地域の皆さんにも「ああ、ピースさんってあの辺の、あの施設だね」みたいに知ってもらえているんじゃないかな。
ナイトウ
そうですね、サインというのは認知のひとつですね。
加藤さん
周囲の評価はすごくいいので、やってよかったですね。これからまた新たに建てる施設や既存施設にも看板を掲げていけたらと思っています。

 

 

 

 

 
 

採用チラシ効果で目標達成!

 

ナイトウ
ピース天童の採用チラシの効果はいかがでしたか?
加藤さん
ピース天童を始めるときは、複数職種の採用が必要でした。結果としては、15名以上の応募があって、合計10名ほど採用しましたね。新しい場所に建てる新しい施設ですから、通常はなかなか人が集まりにくいのですが、チラシによる事前告知のおかげで目標を達成できたと思っています。
ナイトウ
採用チラシでは、スタッフが働いている姿とプライベートの姿、オンオフを対比して載せて、企画からちょっと攻めた内容にしました。結果を出せてよかったです!


 
 

加藤さん
僕自身、社員とのコミュニケーションでそういったオンオフを大事にしているんですよね。ちょっとドライかもしれないですが、仕事の部分とプライベートの部分をしっかり分けて、プライベートにはあえてあまり立ち入らない。そのほうがお互い仕事で必要なコミットメントに対してパフォーマンスを発揮しやすいと思っています。
ナイトウ
わかります。そういうこだわりは、仕事で生きてくると思っています。
加藤さん
僕の考えをそのまま取り入れてもらいたいわけじゃなくて、僕も社員から学ぶことがたくさんあるんですよね。それぞれその人なりのこだわりを大事にしてもらったほうが、多様性が生まれると思うんです。

 

 

プロフィール
ユニオンソーシャルシステム株式会社 
代表取締役 加藤 翔
1984年に創業し、山形県を中心に障がい者の就労支援施設を展開し、硬式球製造に取り組んでいる。就労支援施設「ピース」は、山形県内に10か所、横浜市内に1か所、計300人以上の障がい者が、障害者総合支援法に基づく職業訓練として、ボールの製造に携わっている。今回は、新施設を天童市に開所するにあたり、サイン(看板)と採用チラシのデザイン制作をグラッシーデザインにご依頼いただきました。
https://unionsocialsystem.jp/

 

ブランディングは「内側」から
社員みんなで目指していく

 

加藤さん
「ブランド」というと、たとえばGUCCIのようなハイブランドをイメージする人がまだまだ多いと思います。でも実際はそうではなくて、働いている人、職場の雰囲気、電話をかけたときの応答や来客時の対応など、企業が持つ価値観や考え方や教育、すべて含めて「ブランディング」というのが、ナイトウさんがしてくれた話。それを社員全員にも共有したいですね。
ナイトウ
ありがとうございます。
加藤さん
社長ががんばって旗を振っても、社員それぞれの認識が変わらないと、ブランディングはうまくいかない。みんなにブランディングの大切さを知ってもらって、そこから少しずつ仕事に落とし込む習慣を取り入れてもらいたいですね。
グラッシーデザインさんに来てもらって研修会やワークショップなど、社員全員でインプットとアウトプットの機会を作りたいです。
ナイトウ
そんなふうに言っていただけてうれしいです。


 
 

加藤さん
「キレイに見せる」というよりは、当たり前のことを当たり前に徹底するのが大事だと思っています。建物の設備、お客様への対応の仕方など、事業所や人ごとに差異のないように、「AさんがやってもBさんがやっても同じようにできる」という状態を目指したいですね。
ナイトウ
おっしゃる通り、外側よりもまずは内側が大事ですね。ブランディングは外側だけをキレイにするんじゃなくて、内側から変えていかなきゃいけない。
デザインをキレイに変えるだけなら簡単で、0→1で全部新しくしてしまえばいいんです。そうではなくて、本来持っている価値や歴史、素材を時代に合わせてどう見せるか、どう活かすか。
加藤さん
あとはブランディングを体現していくためのソリューションとして、今後も新しい提案をしてもらえたらうれしいですね。これからもいろいろと教えてください。
ナイトウ
ますます楽しみになりますね!今後ともよろしくお願いします。