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2024
  • Sep.04
  • PERSON

ロゴから始まるブランドづくり
〜すいかの魅力と作り手の想い〜

 

山形県尾花沢市ですいか農園を営む遠藤夫妻。
就農のために移住して2年目、高品質でおいしい「尾花沢すいか」を届けるために、こだわりと情熱を持ってすいか作りに向き合っています。
SNSでも積極的に発信し、全国にファンが広がっています。
今回はロゴマークのデザインをグラッシーデザインにご依頼いただきました。

尾花沢すいかの魅力に出会い、移住を決意

 

ナイトウ
はじめに、山形が地元ではないお二人が、尾花沢ですいか農園を始めた経緯を教えていただけますか?
遠藤さん
もともと石巻で漁師をしていました。フラワーコーディネーターの妻が植物が大好きで、「畑を借りて家庭菜園をしたい」と言い出したのが始まりです。そこから発展して「二人で農業やってみようか?」となり、2年ほど話し合いました。
二人ともすいかが大好きで毎年いろいろ食べていたんですが、尾花沢すいかに出会い、そのおいしさに感動したんです。距離が近かったこともあり「一度遊びに行ってみよう」と尾花沢を訪れました。調べ始めると、尾花沢は移住者の受け入れに積極的で、農家さんで「すいか作り体験会」というプログラムをやっていたんです。それに年3回通って、実際の作業とすいかの収穫までを体験して、「二人で始めよう」となりました。

 

 

 

ナイトウ
すごい決断ですよね!
遠藤さん
2年間通って楽しい面も厳しい面もしっかり見た上で、たくさん話し合って決めましたね。
補助制度や研修が充実していることもあり、やっていけるかなと思えました。

ビジュアルよりも、込められた意味と想いを大切に

 

ナイトウ
お二人で農園を始めて2年目ということですが、このタイミングでロゴマークを作ろうと思ったきっかけは、何かあったんですか?
遠藤さん
僕たちのように農家直送で販売している農家は、基本的に自分たちで作物にシールを貼ったり、SNSを活用して販売を広げたりしています。そういうときに、ロゴマークのようなシンボルがあったほうが拡散して広がりやすいと思っていました。
「尾花沢西瓜」というシールはあるんですが、ちょっとデザインが古くて、僕たちが目指す雰囲気と少し違うなと思って。差別化という意味でも、ロゴのようなシンボルとなるものがあると、そこから年月をかけて「ブランド」ができていくのかなと。
遠藤さん
ブランドを作っていく上で、ロゴが必要だと思いました。
ナイトウ
シンボルがあるとイメージしやすくなりますもんね。
ロゴを作ろうということになって、グラッシーデザインを選んでくださった理由は何ですか?
遠藤さん
グラッシーデザインさんのことはインスタグラムで知りました。
制作事例を見て、どれもいいなと思って。自分の好みに合うものを作ってくれるデザイナーさんにお願いすれば間違いないと思いました。直感ですね。
遠藤さん
全国のデザイン会社をいろいろ見ましたが、グラッシーデザインさんは新庄市にあるので、会って話しやすいというところも決め手になりました。実際に対面で話したほうが、私たちの想いを伝えられるので。
ナイトウ
ありがとうございます!
遠藤さん
「ビジュアルよりも意味を大切にしている」と、最初に会ったときにナイトウさんがおっしゃっていたのが印象的でした。私たちも、ビジュアルそのものよりも、込められた意味や私たちの想いが伝わるデザインを求めていました。
ナイトウ
今回は、お二人が尾花沢すいか作りを始めた理由や、尾花沢すいかへの愛情や想いも、ロゴを作るときに大事な要素になりました。実際にできあがったロゴマークを見たときの印象はどうでしたか?

 

 

 

遠藤さん
見た瞬間に「好き!」って思いました。
デザインって本当に無数にあるし、どんなものができあがってくるのかまったく予測がつかなくて、ドキドキでしたね。
遠藤さん
私もパッと出たときに「好き」ってなりましたね!
旦那も好きそうだなって思いました。尾花沢の人たちへのリスペクト、食べてくれた人たちへの感謝、私たちの尾花沢すいかへの想い、いろんな意味をロゴに込めてくれました。そして、すいからしさもちゃんと入ってる。王冠のデザインも、尾花沢すいかがトップクラスにおいしいというのが伝わります。
ナイトウ
遠藤さんがインスタでロゴをご紹介してくれたとき、「すいかでゴールドっていいね」というコメントがあったんですよね。すいかといえば普通は赤とグリーンっていうイメージだけど、今回はゴールドを使ったので。意味からしっかり作るとビジュアルの届き方も変わるんだと知って、うれしい反響でした!
遠藤さん
これが赤と緑だったら、だいぶイメージ違うかも・・・
遠藤さん
確かに。ゴールドだから高級感があるよね。
ナイトウ
ご提案の時点で「すいかでゴールドはないでしょ」となる可能性も当然あるので、遠藤さんがそこを受け入れてくださったのもかなり大きいです!
遠藤さん
すいかでゴールド、本当は珍しいのかもしれませんね。
しっくりはまりすぎていて、言われるまで気づかなかったぐらいです。

ロゴに負けない高品質なすいかを届けたい

 

ナイトウ
ロゴマークを作ってから、何か変化はありましたか?
遠藤さん
いい意味でロゴがすごく立派すぎて、負けそうになるような気もしたんですけど、だからこそ負けないようにもっと頑張ろうっていう気持ちになりました。こんなに立派なシールをつけて、中身はこれ?なんて思われないように、こだわりを持ってこれからもすいか作りに努めていきたいです。
遠藤さん
周りにもすごく好評で「若い人らしいオシャレな感じ」「高級感があっていいね!」と言ってもらえます。うれしいですね。
遠藤さん
ロゴが決まってシールができたので、次はダンボールとか、少しずつ変えていこうかなと考えています。

 

 

 

ナイトウ
これから遠藤すいか農園が目指したいことは何でしょうか?
遠藤さん
直販を頑張りたいです。
今は作業小屋が狭くて梱包スペースがあまりないので、そういう物理的な問題から直販はたくさんできていないんです。もっと大きい小屋を建てて、効率よく直販できるようにしていきたいですね。
遠藤さん
技術面も大事。あのぐらいの広さの畑でも、自信を持って直販に出せる数は本当に限られています。
もちろん味が一番ですが、商品として売る以上は見た目も含めて商品なので。けっこう厳選しないといけません。
遠藤さん
おかげさまで注文はいただいているので、常に販売できるのが理想ですね。

作り手の想いを伝えるSNS活用でファンづくり

 

ナイトウ
インスタグラムも活用されてますよね!
遠藤さん
インスタグラムを見て買ってくれるお客様が多いので、感想や写真をアップしてくれる方もいるんです。
すごく励みになりますね。
遠藤さん
苗を植えたところから収穫までずっと見てくれて、買ってくれる方がほとんどです。
「こんなに大事に育ててくれてありがとう」「大変な思いをして作ってくれてるんだね」「手をかけて作っているのが伝わるよ」と、あたたかい言葉をたくさんいただきます。スーパーで普通に野菜を買うのと、作っている人の顔や作る過程を見て買うのとでは、おいしさの感じ方も違うと思うので。そういう部分をインスタグラムで見てもらえてよかったです。

 

 

ナイトウ
すごいですよね、インスタグラム。
クオリティが高いし運用の方法もちゃんと考えてやってらっしゃるなと思って。
遠藤さん
うれしいです。
インスタを見て「遠藤農園のすいか食べてみたい!」と思ってもらって、ファンになってもらえたらいいですね。
遠藤さん
「来年も買いたい」「今年は違う品種を買いたい」と、毎年買ってくれるファンがいるのは本当にありがたいです。
ナイトウ
ファンづくりにつながっていますよね。
ファンの時代ですからね。

農家仲間とともにブランド力アップを目指す

 

ナイトウ
尾花沢すいかのブランディングについてはどうお考えですか?
遠藤さん
尾花沢すいかはまだまだポテンシャルを活かしきれていないので、次のステップに進むべきだと考えています。さくらんぼやぶどうでは、けっこう特出した人たちが出てきているんですけど、すいかはまだまだこれから。実は尾花沢すいかの夏季の出荷量は、全国一位なんです。通年だとやっぱり熊本や千葉が強い。全国からレベルの高いすいかを取り寄せて食べ比べているんですが、尾花沢すいかも他に負けないぐらいのおいしさだと感じます。

 

 

ナイトウ
じゃあやっぱり見せ方ですかね。その品質の良さやおいしさを伝えるのがブランディングの役割ですよね。
遠藤さん
そうですね。せっかくおいしいすいかを作っていても、まずはそれを知ってもらわないと食べてもらえないですからね。
「高品質でおいしい尾花沢すいか」のブランド力を高めることを目指して、近隣の若手の農家さんたちでグループを作ったんです。まだスタートしたばかりですが、みんなで盛り上げていきたいですね。もっと全国の人たちに尾花沢すいかのことを知ってもらいたいですし、僕たちが作ったすいかをぜひ食べてもらいたいです。
ナイトウ
これからも楽しみですね!
ありがとうございます!